脳の錯覚を利用したゲーム「VR」
5月31日にNHKのクローズアップ現代でVR(バーチャルリアリティ)の特集がありました。
ダイジェストはこちら:http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3813/1.html
脳の錯覚についてとても興味深い内容があったので、ピックアップしてご紹介します。
1.脳の錯覚を利用したゲーム「VR」
2016年はVR元年と言われており、さまざまな会社が新しいゲームを販売しています。
写真のような眼鏡をつけることで、仮想の現実空間が目の前に広がり、その仮想現実空間の中でさまざまな体験や経験をするゲームがVRです。
番組では、海の中でサメに襲われるゲームや女子高生に家庭教師をするゲームを体験している様子が取り上げられていました。
2.バーチャルなのに体が勝手に動いちゃう
ゲームの中でサメが登場。自分に襲い掛かってきます。
体験者は思わず体をよじらせて、よけるアクションをしてしまいました。
ゲーム後の感想でも、「すごくリアルな体験で、自分が現実に起こっていることだと思い込んでしまうことにびっくりした」というようなことを言っています。
3.バーチャルをリアルだと思い込む脳の錯覚のメカニズム
なぜ、私たちはバーチャル世界をまるでリアル世界のように思い込んでしまうのでしょう。
①視野の広さ
番組によると、視野が100度以上になると、脳は実際は映像が動いているにも関わらず、自分という存在が動いているんだと錯覚する仕組みがあるそうです。
この仕組みによって、実際は映像が動いているだけなのに、自分自身が実際に経験体験していると思い込んでしまいます。
②画面の切り替えの早さ
VRは、頭についていセンサーが体験者の動きを感知して、ディスプレイに移る映像(見える風景)を書き換える仕組みでできています。
その映像を書き換える速さを0.02秒より早くすると、ほとんど普段の生活でみている風景と変わらなく感じるそうです。
VRがこの2点のポイントを抑えたことで、脳はバーチャルリアリティを現実だと錯覚してしまうのです。
4.実は今こここの瞬間でも同じことがおこっている!?
番組の話はここでおわり。すこし考えてみてください。
もし、今目の前に見えている風景がスクリーンに映る映像だったとしたら?
私たちの目の視野は100度以上あります。
だから、脳が自分が動いていると勘違いしているだけだったとしたら?
人間は誰もが自分の後ろ側をみたことがありません。見ているのは常に前です。
私たちが後ろをみた瞬間に何もなかったところから映像が立ち上がり、
目線をかえるとその映像が消えているんだとしたら?
とってもびっくりな話ですよね。
ですが、これは実は科学的にも証明されている事実です。
もっと詳しく知りたい方はこちらの映像をどうぞ。
5.あなたが見ている景色もあなたも実は存在しない
今見ている景色は、スクリーンに映る映像にすぎないし、その映像をみているあなたも実はスクリーンの中の登場人物いすぎない。
VRの眼鏡をはずすと、仮想現実は存在していないように、実はあなたも、あなたがみている現実空間も存在していないのです。